とてもたのしかった。とても幸せだった。
演奏がうけるとか、どうでもよかった。
高田渡さんが、前後の出演者とかお客さんとか
どうでもいい、と言い切っているのを読んでから、
細野晴臣さんの、客に向かうんじゃなくて
演奏者同士が音でコミュニケーションをとって
楽しんでいる様子を見てもらえばいいんじゃないかと
書いているのを読んでから、
今までして来たことは全部くつがえる思いがしたし、
もういいやと思った。
お客さんにだけ対峙するのが精一杯できることだった。
でもこの頃はもちろん、慣れてきて、
評価されなきゃ意味がなくなっていた。
悲しい虚しい恥ずかしい寂しいの中で、うたえば、
癒されるとか美しいとか正しいとか言われた。
もうライブ演奏するのをしばらくやめようかなあと思った。
7月頃。
必然性がないし。
9月のライブは、最後かもしれないから
最後と思ってがんばろうと思った。
そしたら、ほりべさん、イッキさんとの共演。
準備期間たった1日で、しかも忙しい合間に、
工夫して下さって、集中して下さって、遠慮がちに、葛藤しながら、
演奏してくださった。
そんな日に、アコギのピックアップがなく、私の音は聞こえづらかったはず。
どんなにやりづらかったろうと思うのに、
振り向くたびイッキさんは笑顔で、こっちまで伝染して
笑いがとまらなかった。
だんだんピッチが下がってきたり、コードが合わなかったり、
でもなんのためらいもなく、
ただ それに合わせて「そういう曲」にしようと思った。
最後の曲は、1人でやる予定だったのに、参加してくださった。
アコギが聞こえなかったからかなあ・・
ringをやった。ちょっとテンポが速かった。
なぜなら、イッキさんのドラムは、speakerのときのドラムみたいだった。
曲を聴くのも初めての、まったくの即興セッション。それが功を奏したんだなあ。
もう遠慮もなく、イッキさんの音、ほりべさんの音、が力強く鳴っていた。
キラキラして、とても綺麗だった。
自分が聴いていたいから、終わりのとこをなかなか終わらず弾きつづけた。
すごく幸せだった。もちろん評価なんかどうでもよかった。
これを嫌だって言うなら、もうこれだけしか出来ないんだからいいよと思った。
自分が楽しかった。こんなのは、とても珍しかった。何にも苦しくなかった。
終わってすぐ、カングルさんたちが来てくれたみたい。
顔を上げると、のっこんが笑っていた。うえのくんと2人。
「楽しかった?」と思わず聞いた。「うん」と、のっこん。
「楽しかったじゃろー!うち、すっごい楽しかった!」
あんなのは、初めてだった。
楽しかったじゃろ!と人に言うなんて。
それくらい楽しかったんだ。
だからほんとうにもうなんかどうでもいい。
みんなすごいけど、学校みたいなのは出来ない。
楽しいのは、木や光や雨やいのちのこと。
うたいたいうたをうたう。それはきっといいことだ。
せっかくド素人なのに、苦しく窮屈にやることはない。
2009年9月18日
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