3月15日(前編)
11:00過ぎの新幹線に乗れた。最初の緊張ポイント、福山でのぞみに乗り換え。同じホームで待つだけで、なんにも難関じゃなかった。
けど福山駅のホームで、「混雑が予想されます」とアナウンスがあった通り、入ってきた700系は見たことない混雑だった。車両間の通路どころか、座席と座席の間の通路もびっしりで、そのど真ん中で動けなくなった。
嫌で嫌で出来なかった「指定席早割」を、これはさすがにやっておくべきだったかなあと思ったけど、次の岡山で、すぐそばに乗っていたご家族が降りたから、はると2人座ることができた。
車内放送によると、「本日から」のぞみの自由席が減って2車両だけになったために、すごい混雑らしかった。
ノートを持参してたけど、ぎゅうぎゅうでは人の目も感じるし、カバンから出すこともなく、ぼーっと行き過ぎる景色を見ていた。
福山から大きい川をいくつも見た。
新大阪に着いて、ここから「音凪」までは5km。最悪タクシーでも行ける(2000円くらいかかるけど)、もう大丈夫だ、とホッとしたけど、意外にも難関はここからだった。
梅田での「地下鉄の乗り換え」が過酷で、人混みは神明さんみたいにうごめいて、行けども行けども地下だった。
はるは漢字を読めないから、「谷町線探して!」と言うと、「何色?」(アイコンの色)「むらさき!むらさき探して!」と、手分けして探した。
はるが谷町線を見つけて、やった!と改札に近づいた時、行先に「南森町」がないことに気付き、罠だ!とキョロキョロすると、谷町線には1と2があって、その改札は南森町行きじゃなかった。
どんだけトラップ仕掛けるんじゃろ。地下鉄は万事この調子で、「待て!だまされるな!」と、改札やホームで立ち止まって路線図を検索して見て、やっと乗る。だった。
新大阪から2〜30分のはずの「南森町」に着いたのは、というより再び「地上に出た」のは1時間後だった。
南森町に着いて、出口らしき階段を見つけて、地上と空が見えて風が吹いてきた時は、「外じゃ!!!!」と喜んだ。
重い身体(なぜかギターとカバンがひどく重かった、、、アコギなのに。厳選した最小限の荷物だったのに。)をひきずって「やったーーー!」と外に出ると、雨が降っていて、あわてて目の前のイオンに入った。
そこからじりじり、ビルの軒先でギターにカッパを着せて、信号が変わるまでここで待とう、と待って、青になったら小走り、で屋根のある商店街に着いた。早くもヘトヘトで放浪してるみたいになってた。
とにかくギターが重くて、ひとまずベンチに座った。
酔っ払ったおっちゃんが警察官にはさまれて「来たあかんで」言われながら歩いている姿にホッと癒されたりした。
音凪のランチは土日休みだと出発してから知り、どっちにしても遅くなったからランチは終わってる時間で、お腹すいたね、と商店街を歩き出した。コロッケ売ってて、いいなと言いながら、もう少し歩いたらたこ焼き屋さんあるかも、と進んでたけど、ホテルも音凪も逆方向だと気付いて、やっぱりホテルの方向へ歩こう…と引き返す。
だけどあまりに腹ぺこだから、コロッケ1個ずつ買って、座って食べながらホテルのチェックイン時間を待った。30分もあるね、と言いながら、でもわたしに散策する体力はもうなかった。(ギターと荷物が肩がちぎれそうに重かった。。無念)
15:00 ホテルに入って、カバンから衣類を出して荷物を極力軽くして、「音凪」に向かった。傘さして。
音凪までの道中に買い食いできたらな、と思っていたけど、商店街の天満宮側は買い食いするようなお店が見当たらなくて、
はるは、「お店に入るより食べながら歩きたい」「たこ焼きと串カツ食べたい」と言っていたけど、「串カツ」は居酒屋とか席に着いて食べるお店ばかりで買い食い仕様の食べ物ではないようだった。たこ焼き屋さんもなかった。
音凪に辿り着く直前に、和菓子屋さんの前を通りがかった時、はるがいちご大福のポスターを立ち止まって見たから、「買う?」と聞くと迷ってて、でも全然買い食いできてないし、「買おう」と言うと頷いて、いちご大福を1つ買った。
そこから歩き出した時、Googleマップが「到着しました」と終了して、着いた??バグ?とキョロキョロ辺りを見ると、目指す「友愛ビル」があった。音凪は和菓子屋さんの真向かいで、すでに到着してた。
ドアの横には、わたしが描いたチラシの絵を印刷して貼ってくださってた。
着いた!とドアを開けると、永江さんがいて、その少し奥に店主の古市さんがいて、奥にトウヤマさんがいるようだった。厨房には店主さんの奥さん。みんな笑顔で迎えてくださった。

3/1にハライソで、リハーサルの時、本田未明さんが、「音凪でやるんですよね?」と聞いてくれた時、カズシさん、未明さん、ほしこさんたちにはかなり所縁のあるお店みたいで、未明さんはとにかく「演奏するところがすごく狭いから・・」と、重要なことみたいに教えてくれて、(前に神戸の藪野さんからもDMで言われた)わたしは昔から、ジャミンとかフレンドとか、お客さんがすぐ目の前の狭いお店には慣れているから、近いことが「気をつけて」になるのがわからなくて、「そんなに・・?」と思ったけど、ほしこさんは、「わたしは人が多い時は厨房に半分体を入れて聴きます」とまで言うから、「そんなに???」と、どんな作りなのか気になった。
その時カズシさんは、「ぼくはその日がちょうど友だちのレコ発の日で・・行けそうにないんやけど」と申し訳なさそうに言ってくれて、わたしは心の中で、カズシさんは大阪じゃなくて京都のはずだし、そもそも来てもらうなんてとんでもない、と思った。そして、話を終わる時カズシさんはポツリと、「まあ、トウヤマさんがいるから大丈夫よ」と言った。
それがお店の狭さの話なのか、集客のことか、それ以外のことなのか、何の話なのかわからなかったけど、心に残った。
そうして行ってみるとたしかに、ドアを開けて奥にトウヤマさんがいるのを見つけると、ここが遠い大阪だという気持ちは一瞬で消えた。(帰宅して翌日とかになってようやく、「大阪」で演奏したんだなあと思ったほど。どこにいる、とかを考えず演奏した気がする。安心して。)
「お店の狭さ」は、本番直前にわかった。入った時は、「全然狭くないけどな」と謎のままだったけど、開場してカウンターまでお客さんが着席されると、カウンターのすぐ横で演奏するから、不用意に振り返るとギターのネックがお客さんの腕をチョンとつついてしまうんだった。
(でも全然大丈夫だった。そのたびに、へへへ・・と笑い合って許してもらえた。)
これかあ、、!と思いながら、「じゃあ、ほしこさんの言ってた、厨房に半分入る、は・・?」とお店の人に尋ねると、「ここ」って。舞台にしているところのすぐ後ろだった。ここかあ!とまた笑った。
話が飛んだけど、最初に「音凪」のドアを開けた時、入り口に1番近いところには永江さんが立ってた。
目が、「〜」こんなかたちみたいにひたすら優しい笑顔で、「お〜〜〜!」って、久しぶりに会うとびきり優しい親戚の人みたいに、初対面なのに絶大なやさしさの笑顔で迎えてくださって、第一声は「はるちゃんが大きくなってる〜!」だった。ほんとうに満面の笑顔で。
わたしのリハーサルは17:00からで、永江さんたちも始めたばかりのような、まだまだ時間がありそうで、手持ち無沙汰にドア付近に着席したりしたけど、ハッと、食事が終演後になるかも、と思うと、やっぱり今のうちに何か食べとかんと!と思った。自分はいいけど(食べるの忘れたまま演奏するのはしょっちゅう)はるはまずい、と急に焦って、店主さんに「ちょっとだけ出てきます」と伝えて商店街に向かった。
外へ出るとまず目の前の大阪天満宮にご挨拶に行った!
行けてよかった。
商店街に入って、やっぱり買い食いするようなお店は近くになく、時間もないし、初めて本気で焦った。はるがお腹ぺこぺこのままライブを見ることになったらどうしよう…と動揺した。
結局、もうほかになさそうで、おにぎり屋さんのおにぎりを買った(串カツとか、米以外のものもしっかり食べさせたかったけど)。お店の人、柴田理恵似で、閉店間際だというのに、ここにないのがよかったら握るよ?と言ってくれた。もちろん残ってる中からツナマヨと明太子を買った。
けど、明太子じゃなくて間違えて山椒のが入ってて、取り替えてもらいに戻った。
(買って、歩いている時はるが、「あの人、神だよ」と言って、「なんで?」と聞くと、「おにぎり、違うの入れたよ」って言うから、「え??!!あ、違う!!気付いたんなら早く言ってや!なんで?!」と急いで戻った。なんだったん、はるのあの発言。神ってなに。)
雨はずっと降ってた。商店街は屋根があるからありがたい。都会のいいところ。
音凪に戻ると、まだ永江さんのリハーサル中で、そのあと店主さんに「トウヤマさんもやる?」と聞かれてトウヤマさんが「ぼくはちょっとでいいです」と答える会話が聞こえたような。
店主さんが、「オカダさんともやるでしょ?」みたいなことをトウヤマさんに言って、1度たりとも打ち合わせをせず今日を迎えたけどやっぱりそうなのか…と思った。
店主さんはSNSに「セッションもあると思います」みたいに書かれてたから、お願いするならこの曲…と、いちおう用意はして行った。
「やってもらえるとしたらこの曲を…って、決めてきたんですけど…」と候補の曲を書いたくしゃくしゃの紙をカバンから出した。
トウヤマさんは、「全部はだめですよ。1人でも、やってください。」って言った。
音楽の先生みたいに。
あと、「こっちの方が心配やから」と、永江さんとのリハーサルを長くやってた。
わたしの、いっしょにやってもらうとしたら…の候補は「リベラ」と「絵を描こう」と、リハーサルの時は「yes」をお願いしたんだっけ……3曲を合わせてみてもらったけど、結局本番では、「yes」はやめて「ネイゴー」をお願いした。
「たぶんトウヤマさんが1度も聞いたことない曲にしてもいいですか」と言って。
リハーサルは、そういえばスピーカーか何かに不具合があったのかな、こっちを使うしかない、みたいになってて、そのせいか、わたしがギターのシールドを店主さんに渡すと、「あ!」って、これでは差せない、みたいなことを店主さんがトウヤマさんに言って、
そしたら、「なーちゃんの借りたらええわ」って、あれは今思うとDIだったのかな。その時はなんにも見てなかった…、永江さんはすぐに「ええよ、ええよ!」と、近くに来てくれて、「ここに差したらええよ」と言われたところへ差したらすぐ繋がって、わたしのエフェクターの電源プラグも、ちょうど1個残ってた差し込みに大きさが合って、よかった!となった。
(時間が経って振り返ると、ほんとにおそれ多くてありがたい、、。わたしは信じ難いほど無邪気にすべてお世話になったんだなあ…。)
リハーサル、よく覚えてないけど、音の大きさとかはすべて店主さんにおまかせしよう、と思って、短く済んで、
それから、そうだ、店主さんが、「みなさん、物販はないですか」と言って、トウヤマさんが「あっ!忘れた!」と言った。永江さんはギターケースを片付けてたのかドアのあたりにいて無言だった。店主さんはわたしに、「持って来てないの?これ」とCDを見せて、わたしは、「持って来た…けど、ほしい人がいたらあげようと思って…物…販じゃなくて…」と答えた。そしたら店主さんは即座に「だめよ!売らないと」と言って、叱られた。
18時になって、すでに外にはお客さんが傘をさして立っておられて、開場した。そうだ、リハーサル中、今日のライブの問い合わせの電話がかかってきてたし、店主さんがトウヤマさんに、「予約が今19人だから、ちょうどいい混み具合だと思います」と話されてて、21人が限界と聞いていたから、ほぼ満席なのか…と、拍子抜けした。
音凪へ来る道々、はるに、「お客さん来られるかなあ。ママが行きますよーって連絡もらったのは1人だけど、まあ、1人でもいいよねー」と言いながら来たのに。必死で宣伝したけど、大阪にあてはなく、お店に申し訳なくも思っていたのに。
(あとで、いただいたギャラから計算した人数は22人だった。)
開場前、店主さんは「楽屋とかないんで、あとは自由に、外に出ててもいいし…」と言った。
荷物はそこに全部詰め込んでください、と言われたところへギターケースを入れて、それからすぐ 、トウヤマさんが店を出るのについて出たのかな…?
喫茶店でも行こう、という動きについて行った。永江さんはまだお店の中にいて、トウヤマさんは「なーちゃん、わかるかな」と言いながら、たぶん何か携帯で連絡を入れて、歩き始めた。
2025年3月15日
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