洗濯、掃除、布団や毛布を干す、はるの朝食つくる、まめ氏の小屋掃除、皿洗い、買い物、はるの昼食つくる、仕事、学校に提出物を出しに行く、歯医者に行く、夕食つくる、片付け、風呂掃除、はるに勉強しようと言う、勉強を見る、風呂入る、まめ氏の餌と水換え、
たったこれだけなんだよ、どうしてつらいんだろう。
どうしてみんなできるんだろう。
昼食を作る前、台所でしゃがみこんで泣いた。
「たすけて」と声に出して言った。
網戸の向こうに揺れる洗濯物。自分を嘲笑うような気持ちになって、
「たすけても何も、わたしはいい曲ができたら、それだけで一瞬で立ち直る。それができないから泣いているだけだ。ものすごく簡単な奴だ」
と立ち上がった。
なんでこんなにうたが好きなんだろう
遠い遠い憧れ
この世にうたというものがなかったら、
・
歯医者に行く道々、ひたすらにうたを考えた。
どんなメロディーがいいかって。全然自由に出てこなくてまいった。それでもしつこく考え続けた。
歯医者の帰り道、日の暮れかけた中学校前は車がびゅんびゅん通って、蓋がない深い溝が目に入ったりして、こんなの
「自分だったら」意識もせずよけるけど、はるがたとえば、中学生になって自転車通学の帰りに、必死で友だちについて行こうとして、慌ててこの溝に落ちて大怪我するとか、その想像をしてゾッとした。
大怪我なんかは、すればいいんだろうと思うけど、溝をよけようとして車道へ倒れて死ぬことだってある。そんなことはニュースにもならずに無数にある。それを覚悟しないといけないのか。
と落ち込んだ。
怪我したら、命を落としたら、そんなこと言ってたらなんにもできない。
手を離さないといけない。
トウヤマさんもきっと、覚悟を持ってすずちゃんを外国へ送り出している。
精神が不安定なんだろう。
誰が死ぬのももう見たくないから早く死にたい。と思う。
ど腐れ。
「ソナチネ」の、
「あんまり死ぬの怖がってると、死にたくなるんだよ」が久しぶりに聞こえてきた。
昔よく、強い日が照っていたりするとくらくらして聞こえてきた。
胸のとこの太い血管が。
寝ている間に切れたら。
しあわせなんだって。
痛くないから。
と言いながら自転車こいだ。
100歳近くまで生きたおじさんはそうして亡くなった。
大杉漣も死んだ。志村けんが死んで大杉漣も死んで、みんな死んでいって、たけしはつらいだろうな
と思ったりした。
通り過ぎたバイク2人乗り、まだ小学生かと思うような男の子が、ヘルメットかぶって、運転している人につかまって、過ぎる景色を見てた。
こんな子が大スターになったりするんだな。
夢を持って、これからの世界を生きる人たち。
この人たちの世界、どんな世界だろう。
2022年10月3日
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