2016年2月5日
「本」って、なんであんなに落ち着くのかな。
父がよく、読まずに表紙をさわってた。
開いたり閉じたりして眺めてた。
その感覚は今も、そんなに分からないけど、
図書館や古本屋さんに行くと落ち着く。
本に囲まれているとほっとする。
父の書棚には、つげ義春の文庫がいっぱいあって、
「四つの犯罪」とか「おばけ煙突」とか、
少年向けのは読ませてくれた。
「ねじ式」とか「紅い花」とかは、
まだ早いって見せてくれなかった。
でももちろんこっそり見たけど、たしかにその時は、
見てもなんにも面白くなかった。
ほんと貧乏だったしオモチャの類はなんにも買ってくれなくて、それなのに本だけは際限なく買ってくれた。
父はどの町に行くときも、古本街をたのしみに出かけてた。
出張とか行ったら、三原には売ってない本を、おみやげに買って来てくれた。
父が持ってた画集の中では、クレーが好きで、
時々、父の部屋に勝手に入って眺めていた。
父の好きな作家は、誰だったんだろう。
太宰治、夏目漱石、大江健三郎、遠藤周作、中原中也、野間宏、高見順、筒井康隆、ドストエフスキイ、とか たくさんあって印象的だけど、
ドーデーの「風車小屋だより」はすごくいい、と言ってたけど、
うちはいまだに読んでないな。
小学校のときの、ほこりっぽい父の部屋の、
たくさんの本と、レコードプレイヤー。
あれが強烈に、今も、
支えなのかなー、と思います。
あの、ほこりに反射する光が